千代田区BSP社会保険労務士法人の労務相談の方向性

牧草を食す子牛

こんにちは。東京都千代田区のBSP社会保険労務士法人、岸本です。今回は、社会保険労務士の仕事の真骨頂といえる労務相談に関して述べたいと思います。労務相談は、社会保険労務士の業界内でも、いま、もっとも重要視されています。というのは、社会保険手続きや給与計算業務は、いずれシステムにとって代わられるからです。導入のコスト面を理由に、AI(人工知能)は自動車産業や銀行などの大資本から導入が始まっています。しかし、社会保険労務士業務もいずれはAIが行うこととなるでしょう。ただし、個々の従業員にまつわる、きわめて人間的な感情をきめ細やかに扱う労務相談は、人間たる社会保険労務士が、それぞれの人生経験をバックボーンとして、解決していくことしか方法はありません。
労働法に対する造詣の度合いと、社会保険労務士個人の人間性により、同じ相談に対する回答は自ずから異なるでしょう。

労務相談は初動がすべて

人を数名雇用したら、社会保険労務士と顧問契約を結ぶことをお勧めします。スポットの顧客では、事業内容や労務環境を熟知していないため、いざ問題が起こった際に、適切な回答を出すのは困難です。普段からのコミュニケーションがあるからこそ、問題の本質が把握でき、最適解を導き出すことができます。
今後、いろいろな事例をご説明したいと思いますが、例えば、最も多い労務相談は解雇にまつわるものです。能力不足、企業秩序の破壊、業務命令違反、他、様々な理由により、少しでも早く辞めさせたい、との声を日常的にお聞きいたします。
解雇案件がこじれにこじれた後に、「HPを見ました、相談したいのですが・・・」とお電話をいただくこともありますが、その場合はすでに弁護士の管轄になっており、多額の解決金が必要となっている場合が多いのです。
社会保険労務士は、普段のお付き合いの中で、会社の経営状況、労務への考え方、労働環境や、会社と従業員との力関係などを感覚的に知っております。その中で、トラブルの兆候が見いだされたその瞬間から、万が一の備えとして、どのような処理をすればいいのか、なるべく解雇は避けたいが、避けられない場合は、最悪の場合(解雇の有効性を争う訴訟)も考えて、取るべき対応を一緒に考えていきます。要するにトラブルを起こさせないのが社会保険労務士の労務相談なのです。初動を過つと、大きな損害へとつながってしまいます。

まとめ

人を雇用することは大変なことです。金や物とは同様には考えられません。会社は賃金を支払い、従業員は労務を提供すること。簡単に思えて、それがうまくいかないのが現実です。十人雇用すれば、十人それぞれが、様々な背景を背負って生きています。仮に、しっかりとした労務管理を行ったとしても、何らかのトラブル、事件、事故に巻き込まれることもあります。
BSP社会保険労務士法人は、「雇用の促進と維持、若年世代の育成」や「次代の雇用のあり方を追求し、雇用関係のロールモデルを目指す」ことを経営理念に掲げています。社会保険労務士の中には、お一人で経営している方もいますが、BSP社会保険労務士法人は雇用リスクにあえて挑戦しています。実際に、障害をかかえる従業員や、仕事と病気の両立を目指す従業員もいます。多様性を包摂し、自らが乗り越えた困難を、顧客への労務相談のための糧とすべく、日々取り組んでいます。