5月6月の雇用調整助成金の特例措置を千代田区の社労士が解説します

サバンナのダチョウ

雇用調整助成金の「コロナ特例」は2021年4月30日をもって終了いたしました。5月以降の制度について気になるところです。正式には、ようやく4月30日に決定いたしました。東京都千代田区にございますBSP社会保険労務士法人が、その詳細を解説いたします。煩雑さを避けるため、日本の企業の99.7%を占める中小企業に限って説明いたします。新型コロナ及び緊急事態宣言によるダメージを大きく受けてしまった企業様や飲食業様などは特にご確認のほどいただけましたら幸いでございます。

雇用調整助成金:コロナ特例 ~2021年4月30日

雇用調整助成金は、不況時に、企業が解雇回避・雇用維持のため、従業員を一時的に休業させ、休業手当を支払った際に、その休業手当の一部を補填する性質のものです。
本来は、各種要件が厳しいものでしたが、今回の未曽有の経済危機に当たっては、「コロナ特例」という名でかなりの要件緩和、給付額の向上がなされました。
その中でも特に重要なものが、上限と受給率です。従来は、失業保険の平均額との兼ね合いから、1人1日当たり8,000円程度を上限としていましたが、コロナ特例時はそれが15,000円と引き上げられました。
また、受給率も、従来は2/3のところ、コロナ特例期間は4/5(解雇あり)、10/10(解雇なし)と引き上げられました。

雇用調整助成金:2021年5月6月

2021年4月30日に狭義の「コロナ特例」は終了しますが、そもそもコロナ禍は収まっていません。急激にもとに戻すわけにはいかないでしょう。
そこで、政府は緩和措置として、5月6月の対応を発表いたしました。
それによると、1人1日当たりの上限は13,500円、受給率は4/5(解雇あり)9/10(解雇なし)となります。
少しずつ上限を下げていくとみられます。

雇用調整助成金:受給期間延長措置

雇用調整助成金の受給期間は原則1年です。ずっと雇用調整助成金に頼っていたら政府財政ももちません。
そのため、1年を経過した段階でクーリング期間を空けるのが原則です。
ただし、今回の場合は、例えば、2020年4月から雇用調整助成金の申請を開始した企業も、2021年3月で終了とはならず、2021年6月末までは助成対象となることが決定されています。

雇用調整助成金:「業況特例」とは

さらに、「業況特例」という新しい制度も新設されています。
売り上げが5%どころか、3か月平均で30%以上減少した企業に対しては、5月6月も「コロナ特例」時と同様の助成が定められています。
「業況特例」に関しては、大企業に対して特に有利に働きます。

まとめ

上記のほかにも、地域にかかる特例として、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が適用された地域に対しては、上限や助成率が高く設定されております。
見てきましたように、制度はかなり複雑化しております。
例えば休業1日における助成単価も、1昨年の労働保険料申告書を使うより、昨年の労働保険料申告書を使用したほうが、助成額が上がることがあります。
また、各種特例を知っているか知らないかによっても受給できる額が変わってまいります。
東京都千代田区にございます、BSP社会保険労務士法人は、大企業から中小零細企業まで何十社と雇用調整助成金の受給サポートを行ってまいりました。
なんとか、この経済危機を乗り切らなければなりません。いつでもご相談を受け付けていますのでお気軽にご連絡くださいませ。