税理士や会計士が社労士に社会保険手続きを依頼してもいい?

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先日弊社のコラムをご覧いただいた税理士法人様よりお問い合わせをいただきました。いままで、社会保険手続きを行っていたけれど、やはり業法違反ですか・・・とのことでした。それでは、税理士や会計士が社労士に社会保険手続きを依頼してもいいのか、東京都千代田区のBSP社会保険労務士法人、岸本が解説いたします。

非社会保険労務士との提携の禁止

税理士や会計士が、単に社会保険手続きでお困りの企業を社会保険労務士に紹介するのであれば問題ございません。ただし、それが反復継続して、いわば業として行うと問題となります。
これは、社会保険労務士法第23条の2に規定されています。

「社会保険労務士は、・・・・・・事件のあっせんを受け、又はこれらの者に自己の名義を利用させてはならない。」(非社会保険労務士との提携の禁止)とあります。
社会保険労務士は、国家資格として、国に対する独占業務を行うものであるから、ブローカー等の関与を許し、顧客企業に仲介料を上乗せした報酬を求めるのを禁止する趣旨のものです。
税理士は、そこまで悪質なことはしませんが、経営コンサルタント(助成金コンサルタント)が跋扈しているのは事実です。

結構、有名な企業も、助成金診断と称してメールマガジンを流しているのを見かけたことはございませんか?
「助成金」は営業ツールとしての訴求力は抜群なため、目にすることは多いでしょう。それが、単純に、社会保険労務士の無料紹介を行い、別途で自社商品の営業を行っているのであればいいのですが、実際のお金の流れはわかりません。

まとめ

あれ、いわゆる士業ファームってどうなっているの?と思われた方も多いでしょう。
上述の通り、紹介を業としていなければいいのです。

東京都千代田区にございますBSPグループもワンストップサービスをうたっております。税理士法人からご紹介をいただくこともありますが、あくまで先方の顧客の了解を得たうえで、無償で紹介をいただいています。逆に、弊社が、税理士法人や行政書士法人などに無償で紹介することで相互に成り立っています。

いわゆる「キックバック」や「ブローカー行為」のようなものが感じられたら、その士業は避けた方が正解です。