退社・解雇トラブルに発展!就業規則に服務規律は必要?

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皆様、新入社員は無事迎い入れましたでしょうか?東京都千代田区のBSP社会保険労務士法人のお客様のなかでも、すぐに退職してしまう従業員が見受けられます。もちろん適格性が無い方とは、早めにお別れすべきですが、余計なトラブルは避けたいところです。
この時期、しっかり服務規律を再確認していきましょう。

就業規則はしっかり周知いたしましょう

お問い合わせのなかでは、就業規則を従業員に見せたくないという経営者様もいまだに多数いらっしゃいます。
しかし、これでは本末転倒です。
就業規則は周知することが効力要件です。周知しなければ、その効力は無効です。
当然ですよね。一度も見たことのないルールに縛られるというのは常識的に考えられません。

「労働者及び使用者が労働契約を締結する場合において、使用者が合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させていた場合には、労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条件によるものとする。(労働契約法第7条)」
いろいろと議論はありますが、「労働者及び使用者が労働契約を締結する場合において」の部分が重要です。
入社時にしっかりと内容を理解してもらうことを法は前提としています。

服務規律と懲戒規定

さて、就業規則で最も重要な部分は服務規律と懲戒規定です。
なぜか?
「罪刑法定主義」という言葉を聞いたことはございますか?
憲法第31条には、「何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。」と規定されています。
つまり、近代国家においては、このような罪を侵せばこのような罰を与えます、と具体的に明記しなければ、人が人を裁けないのです。
会社においては、服務規律と懲戒規定が同義ということになります。

まとめ

以上、見てきましたように、労働契約の起点において、服務規律や懲戒規程を周知することがとても重要です。
特に、新規学卒の新入社員は右も左もわかりません。悪意はなくても、会社に害をなしてしまうことが十分考えられます。
教育的な意味からも、自社の就業規則の読み合わせの時間をつくることをお勧めいたします。